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直訳(by 冬眠)
お釈迦様は言った。「では、そなたと賭けをしよう。もし、そなたに能力があって、私の右の手のひらから飛び出すことができたなら、そなたの勝ちを認め、そなたに天宮を譲ろう。しかしもし、手のひらから出ることができなかったら、そなたは依然として妖怪のまま下界に下るのだ。」
(譲)
若=もし・・・ならば
本事=才能、能力、腕前
筋斗=斛斗(とんぼがえりのこと)
算=〜とみなす、〜と認める
=(勝負に)勝つ
(還)=まだ、依然として
大聖(斉天大聖:孫悟空のこと)はその言葉を聞いて、心の中で笑った。「この如来は、とても頭が鈍い! この孫(悟空)様は一度とんぼがえりすれば十万八千里行けるのだ。あの如来の手のひらは周りの長さが一尺もないのに、どうして飛び出せないことがあろうか?」
(聖)
暗=ひそかに、こっそりと
好=ずいぶん、とても
呆=愚鈍である、頭が鈍い
方円=周囲の長さ
如何=どのように、いかに
大聖は如意棒をしまい込むと、神威を奮い起こし、飛び上がって、お釈迦様の手のひらに立つと言った。 「わしは行くぞ!」
=(元気などを)奮い起こす
(縦)=身を躍らせる、飛び上がる
站=立つ
手心=手のひら
里=〜の中
一筋の雲の光が、影も形も無く去った。大聖は行く途中で、突然、肉のような(紅い)色の柱が五本、青い天空を支えているのを見た。
(雲)、(無)、(時)
忽=突然
根=細長いものを数える量詞
=支える
股=気体を数える量詞
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